共通テストの記述式は必要ないな、これは
共通テストの国語と数学の記述式問題に関する記事。
共通テストの記述式の「条件与えすぎ」な問題形式について意見する内容となっています。
国語の共通テストの施行問題について、次のように記事に記されています。
「問1は規約の12条と13条を見れば会話文さえ読む必要がなく解けるし、問2は規約8条を読めば分かる。ここまで資料を使わずに解けたので、問3では資料を参照させるために設問が無理やり作られた形になっている。そこから導き出される解答も、不必要な情報だらけの悪文にならざるを得ない」
実際の試験問題を見てみると↓
第1問を開いたとたん、何やら怪しげな「生徒会部活動規約」とともに、生徒の会話文と3つの資料が与えられています。
これが国語の問題?と思わず疑問符がついてしまいました。
「条件に誘導されて自由な発想を制限されていて、思考力や判断力、表現力を高めるはずの共通テストの導入目的が損なわれる恐れがあります。もし自由記述式で私が模範解答を作るとしたら、『下校時の安全確保に問題がある』というシンプルなものになります」
問3の記述式には条件が4つ示されていて、ガチガチ。果たしてこれが、国語の記述力を問う問題となっているかは微妙。
そもそも、50万人近くの受験生が対象の共通試験で、ここまでの記述を書かせる必要性は全く感じません。個別試験で代替可能です。
さらに、数学の問題も見てみると↓
なんか、「数学を活用する」という視点でやみくもに作られたような作問となっています。
肝心の記述式の部分も、記述というよりは「式を記させる」といった類のもので、「途中式を書かせ、論理的に解答させる」ものではありません。
これは、書かせる意味はほとんどない。
そもそも記述式問題は、共通テストと親和性があるのか。これについては20年前、日本数学会が国立大学協会に出した入試情報開示に対する要望書が的を射た指摘をしている。▽数学記述式試験は総合的なものであり、言語能力が重要▽良問の答えは多様であり「解答例」や「採点基準」の開示は不可能──などと記された要望からも、記述式問題が共通テストには不向きだということが分かる。
現行のセンター試験の質が高いだけに、共通テストの数学の問題は、問題を開いたとたんに解こうとする意欲を失ってしまったのは、教師として私だけなのでしょうか。
共通テストに、記述式は必要ないです。