「早寝・早起き」が健康を害する?【無理な早起きは禁物】
こんにちは。masaです。
今回は、非常に興味深いこんな記事を見つけたので、ご紹介します。
昔から、「早寝・早起き」は健康のために大切であると聞かされていた方も多いと思います。
しかし、この記事によれば、若い時期の早寝・早起きには健康を害する要素があるのではないか、といった内容となっています。
子供の必要な睡眠時間は8~9時間
記事の中で、アメリカの小児科学会が次のような声明を出していると紹介しています。
① 学業と心身の健康を維持するためには毎日8.5-9.5時間の睡眠時間が必要で、睡眠不足を昼寝や週末の寝坊で穴埋めするのは無理である。
学校の登校時間を8時半として、理想の就寝時間を割り出してみます。
- 朝7時には起床すると仮定
- 睡眠時間を確保するために、9時半~10時半には就寝
これは結構大変です。理由はたくさんあります。
- 部活動で帰宅時間が遅くなります。
- 学校の宿題が毎日のように出されます。
- 受験に向けて、勉強しなければなりません。
早く寝たいのは理解していても、現実問題、ここまで早い時間に就寝できる中高生は多くないと思います。
20代前後の体内時計は夜型傾向
続いて、次のような声明にも注目。
② 思春期は人生で最も体内時計が夜型化する年代なので、(あくまで平均だが)23時前に寝て、朝8時前に目覚めるのは難しい。
若いころの体内時計は夜型化する。ということは、睡眠時間8時間以上を確保するためには、寝る時間を早めるより、起きる時間を遅らせることのほうが理想的である、ということでしょうか。
登校時間8時半は若者にとって早すぎる
そして、
③ したがって睡眠時間を確保するためには現在の一般的な登校時間である朝8:30は早すぎるので、もっと登校時間を遅くするなど工夫が必要である。
現在の学校の登校時間は、決まって8時半~9時の間となっています。
会社の出社も同様な時間となっています。この声明を見る限り、大人と子供が同じ時間に起きて、学校や会社に行く必要はそもそもないのでは、と思ってしまいます。
始業時間を遅らせることによるメリット
そして、始業時間が早いことに関する調査も記事の中で取り上げられています。
始業時間が早すぎることの弊害については、調査研究がいくつも行われています。その結果、始業時間が早いことにより学業成績の低下、メンタルヘルスの悪化、通学中の交通事故の増加など、さまざまな問題が生じていることが明らかになっています。
このことから、始業時間を遅らせることによって、
米国シアトルの高校生を対象として行われた最も新しい研究では、始業時刻を7時50分から8時45分へと55分遅らせました。その結果、睡眠時間が平均34分長くなり、学業成績は平均4.5%アップしたそうです。
と紹介され、
そのほかの研究でも、始業時刻を遅らせ、子供を寝坊させることで授業中の眠気が減り、集中力が上がり、抑うつ感や倦怠(けんたい)感が改善し、課外活動へのモチベーションが高まることなどが報告されています。
といった研究結果もあるそうです。
始業時間が早いことによる子供への負担
そもそも、始業時間は一定であっても、家から学校への通学時間は家庭によってバラバラです。
- 家庭からの通学距離が短いなら、子供の睡眠時間の確保は比較的かんたん
- 家庭からの通学距離が長いなら、子供の睡眠時間の確保が難しくなる
といった差が生まれてきてしまうのも事実です。
中高生の体内時計が夜型であるということと、学校への通学時間のことを考慮に入れたうえで、睡眠時間を確保するのはかなり難しいことです。
確かに、早すぎる登校時間は子供にとっても大きな負担となりえます。
まとめ
まとめると、こうです。
- 始業時間を遅らせることで、睡眠時間が確保され、成績もアップする
- 始業時間を遅らせることで、授業中の集中力がアップする
- 始業時間を遅らせることで、メンタルが向上する
なるほど、今回も勉強になりました。
日本だけでなく、世界でもこの「登校時間」に関する研究調査が行われているようで、早すぎる起床時間が子供に与える影響は、少なからず大きいようです。
学校は、登校時間を遅らせ、子供の健全な成長を助ける必要が出てきているのではないでしょうか。