【持論】最良の教師は、生徒自身【アクティブラーニング】
こんにちは。masaです。
毎日ブログ更新に挑戦しています。最近はプログラミング学習の状況を記事にしつつ、たまに教育ネタなどを記事にすることが多いのですが、
今回は、非常勤として働く学校において気づいた、究極の「アクティブラーニング」について書きたいと思います。
もちろん、これだけが「アクティブラーニング」だとは思っていないのですが、割とこの方法は生徒を能動的に動かし、学習効果を高める方法だと思っています。
実際の現場で感じた本当の「アクティブラーニング」
さて、実際に学校現場では
- それぞれ生徒が勉強したい内容を決める
- 取組んだ課題ができたら、他の生徒に教える
といった方法で授業を進めるようにしています。
もちろん、何の説明もなしにこの方法では進めることはできませんから、ある程度内容は教員側で説明します。そのあとは、ただひたすら「生徒の自主性」を尊重させます。
筆者が担当している学校は勉強が大の苦手で、勉強に対して前向きに取り組むことができない生徒が多いことが特徴です。
しかし、そんな学校であっても
- 早く学習を終えた生徒が、困っている生徒に一生懸命教える
- 教えられている生徒は、熱心に耳を傾け、疑問をぶつける
といった姿が確認できました。
教員だけでは数十人の生徒相手に一人ひとり細かく見ることはできませんが、早く学習を終えた生徒が教えてくれると、目の届かない生徒にも気配りすることが可能。
そして、
- できない生徒目線で、教える生徒は解説を始める
ため、わからないところを素直に言って、説明を聞き、疑問を解決していました。
まさに、
- 生徒にとって、最良の教師は生徒自身
これが、究極のアクティブラーニングなのではないでしょうか。
教師の側としてできる準備
とはいえ、なんでも生徒に任せることはできません。教師の側にも、それなりに準備が必要です。
- 取組む課題は、学年やクラスのレベルに相応なものか考える
- 取組む課題の量を適切にする
- 授業で生徒の学習の様子を見回り、必要に応じて手を差し伸べる
というところでしょう。
勉強自体に気が向かない生徒も少なからずいます。そんな場合でも、
- 無理やり勉強をさせようとしない
- こちらから声をかける
ということを心掛けています。勉強は、誰かにやらされても全く身につきませんからね。
自然と「やろう!」と思った時こそ、勉強するチャンス。その気持ちが沸き起こるまでは、こちらも多少なりとも辛抱する必要があったりします。
アクティブラーニングの効果
もちろん、こればかりがアクティブラーニングであるとは思っていません。しかし、できた生徒ができない生徒に教える活動は、間違いなく能動的な学習につながる方法だと思っています。
クラスを見ていて、この方法をとると以下の効果があると感じています。
- 進んで自ら勉強しようと思えるようになる
- わからないところを、お互い解決しようとする
- すでにできた生徒が、できない生徒に解説することで、知識がさらに定着する
さらに、最大の効果が
- 勉強を楽しんで行う
ことだったりします。
本来、勉強は楽しいものなんですよね。特に、数学は自分の頭で考えて、答えを出すことも楽しいですが、自分が理解できたものを「他の人に説明する」ことも、非常に楽しい活動だったりします。
人は、学んだことを他の人に教えることが、本来好きなのかもしれません。
理想の数学教育はこれだ!
筆者の思う、理想の数学教育はこちら。
- 1クラス10人程度で、グループは5人ずつの2つに分ける
- 学習内容を、事前に教師が提示
- 各自、提示された学習内容を勉強してくる
そして、
- グループごとに分かれ、生徒自身が学習内容を解説しあう
- 教員が適宜、補足説明や質問を投げかける
- 学習内容を終えたら、グループ単位で勉強したことを発表
といった感じです。
つまり、数学の学習内容を教師が教えるのではなく、生徒自身が学び、それをお互い解説するという形式です。大学では「ゼミ」と呼ばれる方法ですが、このやり方が最も数学を身に着けさせる勉強法だと思っています。
生徒が解説する際、だれがどこを解説するかわからないようにするために、ランダムでその場で決める方法が良いです(自分がどこを解説すればよいかわかっていると、他の部分の学習をおろそかにするため)
このような数学教育、いつかどこかでできないかなぁ、と頭の片隅にあるのですが、学校教育では無理ですね。
まとめ
ということで、簡単に記事をまとめます。
- 生徒の最良の教師は、生徒自身。生徒同士が教えあう環境づくりを
- 教師側の仕掛けも必要 適切なレベルや教材の準備は必須
- 勉強を楽しんで行う これが本当の「アクティブラーニング」
生徒が学ぼうとする姿勢の時、真剣な顔になったり、笑顔になったり、とにかくいろいろな表情を見せます。
人間は感情豊かですから、学びから得られる喜びや楽しさを、表情に表すのです。
勉強を楽しく学ぶ姿を見ると、教える側も大きな喜びを得ます。数学という教科を、もっと楽しく学んでもらいたい。
実現したい教育を、いつか果たせる時が来るのでしょうか。