まだ、教師で消耗しているの?

教師を退職してから、エンジニアに転職する現在進行形のブログです

本来の「アクティブラーニング」について考えてみました

こんにちは。masaです。

 

今回は、ある友人との会話の中からネタを思いつき、記したいと思います。

それは、最近になって学校教育に脚光を浴びつつある「アクティブラーニング」についてです。

 

小学校や中学校でも、このアクティブラーニングを取り入れるケースが増えてきているようで、その話をよく聞くようになっているのですが、

 

筆者の思うところを記していきたいと思います。

 

 

 

アクティブラーニングの定義

そもそも「アクティブラーニング」って何?という感じだと思います。

 

【アクティブラーニングの定義】

教員が講義形式で一方的に教えるのではなく、学生たちが主体的に、仲間と協力しながら課題を解決するような指導・学習方法の総称。グループワークやディスカッション、体験学習、調査学習なども有効とされる。

(朝日新聞掲載「キーワード」の解説)

 

大事なポイントは、「生徒が主体的に学ぶ」ことを指すようです。

 

 

アクティブラーニングの「あるある」典型例

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すいません、筆者はアクティブラーニングの専門家でもありませんし、アクティブラーニングを実践してきたわけでもありません。

しかし、実体験からわかる範囲で伝えたいと思います。

アクティブラーニングでよく聞く形のものが、「グループを使ってディスカッション」ですね。

 

グループを作ること=アクティブ?

思うのですが、グループを作る理由はそもそも何なのでしょうか?

  • 生徒同士で主体的に議論させたいから?
  • 仲間と協力させたいから?

では、グループを作った後、こんな状況になったらどうでしょうか。

  • グループ内で、活発な生徒や仲のいい生徒は、積極的に意見を交わす
  • グループ内で、内気な生徒や発言できない生徒は、ただそこにいるだけ

この場合、一部の生徒は確かにアクティブに学んでいるかもですが、必ずしもグループ全員がアクティブに学んでいるわけではありません。

 

むしろ、その場にいること自体が苦痛となりえます。

 

意見や議論を交わすこと=アクティブ?

さらに、生徒同士で意見や議論を交わすことも「アクティブラーニング」とよく言われます。

 

確かに、これは生徒主体の学びとなって、アクティブに活動しているかもしれません。しかし、意見や議論ばかりでは本来習得したい知識もおろそかになってしまう恐れありです。

 

  • 積極的な子なら、意見をビシバシいうことで、自分の学びになる
  • 消極的な子だと、周りの意見を聞くだけの受け身の態度になる

 

生徒の性格や状況にもよる、と言われればそれまでですが、やはりこれもすべてではありません。

 

生徒の脳を回転させれば、アクティブラーニング化する 

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筆者が思う「アクティブラーニング」は、次の通り。

  • 勉強することに強い意欲を持つ。
  • 授業で投げかけられた問いを、頭をフル回転させて考える。
  • 他の生徒に学んだことを伝えたり、教えたりする
  • 家に帰っても、自分から何を勉強するか考え、実行する

こんな感じ。

 

つまり、学校の中の授業だけにとどまらず、生徒自身が学ぶ意味をしっかりとらえていて、自分から「能動的」に、「頭をフル回転させて」学ぶことが、「アクティブラーニング」だと思っています。

 

筆者は、「グループを作ってディスカッション」だったり、「みんなで意見を言い合う」ような「形」のことを「アクティブラーニング」だとは思っていません。

 

 

教育の立場から「アクティブラーニング」を仕掛けるとすれば、「脳を回転させて、生徒自ら勉強する姿勢を作り出す」工夫のことでしょうか。

 

「受け身」の姿勢を極力排除し、「能動的」に生徒が学ぶ姿勢を作り出すだけで、「アクティブラーニング」化します。

 

アクティブラーニング実践例

次のような記事がありました。

bunshun.jp

非常に興味深い点として、

  • 教師と生徒の対等な関係。安心感の中で子供はよく学ぶ
  • 「生徒への愛が普通じゃない」「夢中にさせる名人」「突っ込みどころ満載で、生徒からナメられそうなのに、ナメられない」

という点が挙げられます。

 

これは、非常に参考になります。そして子供にとって理想的な教師像なのではないでしょうか。

 

やはり、子供が学ぶために必要なのは「安心感」「教員との対等な関係」なのではないでしょうか。ぜひとも、一度授業をのぞかせていただきたいくらいです。

 

まとめ

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以上の記事を簡単にまとめます。

  • アクティブラーニングは「形」ではなく「生徒の主体性」を重視すべき
  • 「能動的」な学習に生徒を向けさせれば、アクティブになる
  • 今の教育現場に必要なのは「安心感」と「教員との対等な関係」

学校教育で行われがちなのが、「教員目線」からのアクティブラーニングだと思っています。

 

どうしても、主眼が「教員目線」になってしまう。だから、「形」にこだわってしまうのかもしれません。

 

でも、本来学ぶのは生徒自身であるため、「生徒目線」からのアクティブラーニングを目指していきたいですね。