公立中学校の定期試験問題が難しすぎる件【対処方法あり】
こんにちは。masaです。
本格的な梅雨の時期で、じめじめとした不快な気候が続いていますね。
早く本格的な夏が来ないかと、今から待ち遠しくなります。
中学校の定期テストが難しすぎる件
さて今回は、私が普段、友人の中3生の娘さんの数学指導を行っている際に、次のようなコメントをいただきました。
学校の定期テストの問題がとにかく難しい。
塾に通っていない生徒には、明らかに不利な試験になっていて、どうやって対策すればいいのかわからない…
ということで、定期試験直前に学校からもらった過去問を見ていくと、以下のような試験問題が以前に出題されていました。
中学校3年生の平方根からの出題。
(6)には、中学校では習わない「3乗根」の出題がありました…
高等学校の数学Ⅱで初めて出てくる内容…(もちろん、理解するにはそれほど苦労しないとはいえ、完全に学習指導要領の範囲外です)
定期テストは、学校の授業の出題範囲から問題を出すべきだと思うのですが、これはいくら何でも厳しいのでは…
次の(2)の問題も厳しい。
展開、因数分解の応用計算ということで出題されているのですが、これも制限時間内に処理するのは結構困難だと思います。
分母の式を見て、分子を(20+2)(20-2)(12+2)(12-2) - (10+1)(10-1)(6+1)(6-1)と表してから、分子全体を分母と同じ項で因数分解し、約分して答え(15)が出ます。
そのほか、試験時間45分で解くには問題数が多すぎるという印象で、定期試験の過去問としては難易度が高すぎ。なぜ、これほどまでに試験が難しいのかというと、
学区全体が進学の意識が高い生徒が集まる地域で、他の中学校に比べて試験も難しい傾向にある。多くの生徒が塾に通っていて、高校受験で進学校に進む割合が高いため。
だそうです。それゆえに、意識の高い家庭の子供さんがこの中学校に進学するために、わざわざ学区に引っ越してきたりしているといいます。
義務教育段階で学校に差別は必要か
私は思うのです。
- 公立小学校・中学校の義務教育段階で、学校間の差別は不適切
- 定期試験は、教科書レベルを超えない問題を出題すべき
ということで、地域による学校間の差別は明らかに不自然で、不適切だと感じます。
公立学校の義務教育は、住んでいる地域によらず、全国一律で同じ教育内容を生徒が享受することが目的なはず。
もっと高い教育を受けたいなら、中学校から受験して他の学校を選べばよいのです。
しかし、現実問題このような地域格差が生じてしまっていることは変えられない事実。では、生徒や保護者はどうすることもできないのでしょうか。
定期テストが難しすぎる場合の対処法
私の考える、定期テストが難しすぎる場合の対処法。
- 教科書・ワークの基礎的な問題が解けるように徹底的に練習する
- テストに出題される難問は、潔く捨てる。その他の「基本問題」を完璧に
こうすれば、平均点以上の点数は確保できるのかなと思います。
とにかく、徹底的に「基礎」を固めること、そして基本問題を落とさないことです。
これは、一般的な中学校数学の定期試験にも言えること。
難しい問題ばかり解いていても、基礎がおろそかになってしまえば、確実にテストで点数を落とします。
重要なのは、基本的計算能力や数学に対する見方、考え方です。「なぜそのように計算できるのか」「どうしてそのような考え方ができるのか」を常に考えて勉強すれば、自然と数学はできるようになります。
ということで、今回は公立中学校の難しすぎる定期試験問題について、記事にしてみました。
こうした「難しすぎる定期試験」がまかり通ってしまうと、勉強が得意な子や、塾で訓練を受けた子が得するシステムとなってしまい、学校の教育制度の公平性が保たれなくなります。
生徒が塾に通うこと前提の教育になってしまっている。これでは本末転倒です。
教育が目指すべきところはどこなのか、地域全体で、学校全体で考えてほしいところですね。