学校の授業は学ぶ側の「需要」と教える側の「供給」バランスが大切
こんにちは、masaです。
今回は学校の授業の話。講師として働く学校は、大半の生徒が「勉強嫌い」です。
その原因は、「学校の授業」にあると思っています。
生徒が勉強嫌いになるのは、生徒の側に問題があるのではなく、学校側、そして教育カリキュラムに問題があると考えているからです。
授業は「受講側」と「教え手」の需要と供給バランスで成り立つ
授業は「教科・科目」を教育する手段の一つです。
小学校から中学校、高校にかけて、学校で習うべき科目を授業により履修します。
高校で数学を指導して感じているのは、数学の「需要と供給」バランスが非常に悪い事。
- 学校のカリキュラムで教えたい内容と、生徒のレベルがマッチしていない
- 生徒の数学に対するモチベーションが、授業内容とマッチしていない
といったところ。
例えば、数学Ⅲの「微分法」の授業をしていても、それまでに身に着けておかなければならない数学Ⅱの「三角関数」や「対数関数」の知識が抜け落ちているケースが目立ちます。
数学Ⅲを学ぶ以前の、基礎学力の欠如が顕著で、正直なところ数学Ⅲを教えている場合ではないほどです。
しかし、学校のカリキュラム上、どうしても数学Ⅲを教えていかなければなりません。これは教師として葛藤です。
受験で数学を使う生徒もほとんどおらず、家庭で真剣に数学を勉強している生徒はほぼいません。つまり、生徒自身は数学を必要としていないのです。
需要と供給バランスが完全に崩れているのです。これではいくら授業で数学を教えていても、身につくはずはありません。
今の学校現場はどうなのか
学校現場で働いていて、数学ばかりがこのような「需要と供給バランス」を欠いているわけではありません。
国語や理科なども指導に苦労しています。生徒の理解力と、学校のカリキュラムが完全に乖離している状態に。
これでは、教師の授業に対するモチベーションが低下してしまいます。教育の質は落ちていって、生徒の学習にも影響してしまうのは目に見えています。
高校で学ぶカリキュラムは多すぎです。主要3教科+1科目でいいんじゃないですかね。選択制とかで選べばいい。
例えば、文系と理系の区分をなくし、英語・数学・国語を必修にする。そして、残りの1科目を自分で選択する。
数学Ⅲを学びたいと思うなら選び、物理を学びたいと思うなら選び、世界史を学びたいと思うなら選ぶ。
大学入試も、3教科+1科目で受験できるようなシステムにして、もっとわかりやすい科目設定にするとか。
需要と供給バランスが保たれれば、授業は有用な学習ツールに
授業は、需要と供給バランスが保たれれば、非常に有用な学習ツールです。
私は現在、簿記3級の合格に向けて勉強しています。
正直、簿記は独学ではかなりきつい科目だと思いました。
でも、ネットで配信される授業では、簿記独特の考え方や基本ルールなどを習得できています。この時ばかりは、「授業は有用だな」と思わざるを得ないのです。
なぜなら、
- 学習者は学ぶ意欲と準備ができている(学習の需要)
- 指導者は学習に必要なポイントを教えることができる(学習の供給)
といった感じで、学ぶ側と教える側の需要と供給バランスが保たれているからです。
こうなると教える側もモチベーションは上がり、学習者に対してできるだけ有用で、ポイントを絞った解説をするよう心掛けるはずです。
学習者も、学ぶ意欲がありますから、授業から多くの益を得ようと必死に解説に耳を傾けるわけです。教える側も、学ぶ側も、お互いウィンウィンの関係になります。
まとめ 受け身の授業からの脱却がぜひとも必要
といったことを考えると、現在の学校の授業は需要バランスが低い、垂れ流しの教育になってしまっている側面が強いと感じています。
もっと、生徒側の学ぶ意欲と目的を掻き立てるようなカリキュラム、そして教育制度になってほしい。
いつも学校現場で数学を教えていて感じている点です。
生徒たちには、まだまだ多くの可能性を秘めていると感じており、それを学校教育でつぶしてしまっているのではないかと思ってしまいます。
生徒に数学を教えることが楽しく、やりがいを感じている私としては、非常に残念な現状です。
これを何とか変えていってほしい。そういった願いから、このブログでは学校教育について発信しています。