麹町中学校の学校改革から学ぶ 子どもが学校に通う本当の意味とは?
こんにちは、masaです。
麹町中学校の学校改革から、子どもの「主体性」を育てるヒントについて記した記事の続きです。
元となるのは、以下の記事。
前回の記事を簡単におさらいすると、
- 宿題を廃止することによって、子どもの学習に対する自主性を高めることができる
- 定期テストを廃止し、単元テストを導入することで、テストの本来の目的である「学習の定着」を測ることができる
- 学校の組織全体を改革し、関係者一人一人に当事者意識を持たせる
というテーマでまとめました。
教育者の観点からも多くを学べるのですが、子どもを育てる立場の方にも、非常に役立つ記事となっています。
続編の記事を要約し、子どもが学校に通う本当の意味とは何か、考えてみたいと思います。
学校全体で上位目標を共有することの大切さ
工藤校長先生は、現在の学校教育を改革するうえで大切なのが、「上位目標」を教員全員で共有することだといいます。
多くの学校でも教育目標が掲げられていますが、記事の中でも言われている通り
- ただのスローガン
- お飾り
- 本当の目標だと思っていない
といった問題があります。
しかし、工藤先生は、この「上位目標」こそが最も大切にすべき教育の根幹であるとし、これを教員全員で共有する必要があると考えているのです。
麹町中学校では70年間、変わっていない「自律 貢献 創造」という教育目標がありました。それを
「自律 尊重 創造」
に変えたのです。
麹町中学校の教育目標
「自律 尊重 創造」の意味を考えてみましょう。
自律…自分で考えて行動できる、自立した人間になること
尊重…他者を理解して受け止め、他者のことを尊重すること
創造…他者とともにより良いものを創造すること
特に、よい世の中をつくるのは誰かが作ってくれるものではなく、みんなで作るものであるということには共感を得ました。他者に頼るのではなく、生徒全員、教員全員で作り上げるのだということを。
そのために必要なのが、対話の技術であると述べています。
これを学べるのが、まさに学校なのだと。
子どもが学校に通う本当の意味とは
生きてくための根源的な力を養うのが、学校の役割であると工藤校長先生はおっしゃっています。
- 入試に合格するための知識を学ぶ
- 社会で活躍するためのスキルを学ぶ
ことは、今の世の中であれば学校でなくても可能になってきています。インターネット等を用いれば、簡単に手に入るからです。
しかし、学校で学べることはもっと大切なものがある。
それが、「多様な人間がいることを受け入れる」ことだと言います。
- 意見が対立する
- 考え方が違ってまとまらない
- ついつい感情的になる
こうなってしまうのは、人間である以上、また多様な人間がいる以上、仕方がない事なのです。
大事なのは、「そうなってしまう自分を知ること」です。
考え方が違うのは当たり前のこと。むしろ歓迎すべきことです。問題なのは、意見が合わないときにイライラしてしまう自分がいることを自覚すること。
その時に、自分はどうすべきかを考える。これが、学校で学べる大切なものなのです。
まとめ
簡単に内容をまとめてみます。
- 学校教育では「上位目標」を全員で共有することが最も大切
- 上位目標によって、目指したい教育の形をとらえる
- 学校に通う本当の意味は、「他社の多様性と考えを知り、自分を見つめること」
この記事を読んで、なるほどな、と思いました。
私自身、学校教育はほとんど必要なくなると考えていました。勉強するなら自宅でできるような環境になりつつあるし、どう考えても学校教育が時間の無駄だと考えていたからです。
しかし、学校に通う本当の意味は、「様々な人との関わり合いで、違う考え方がある。それをどう受け止めるか、自分と向き合う」ことにあるのだと、工藤先生のインタビューから学ぶことができました。
子どもとの向き合い方、教育に関することに、参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!