学校の勉強を「ゲーム」のように熱中する方法
学校の勉強や受験勉強を、「ゲーム」の視点からとらえることで「熱中できる」ものに変えられるのではないか。
そんな視点から書かれた次の記事はとても面白かったです。
学校の勉強を「ゲーム」のようにとらえることにより、楽しく熱中するものに変えられるといいます。
熱中することのできる「ゲーム」には、次の要素があると記事の中で紹介。
- 達成したくなるような明確なゴールがあること
- ゴールに到達するための明確なルールがあること
- プレイヤーがしたことに対してフィードバックがあること
- それをするかしないかは、すべて自発性に任されていること
なるほど、興味深いですね。これを学校の勉強と比較して考えてみたいと思います。
達成したくなるような明確なゴールを設定する
学校の勉強において、達成したくなるような明確なゴールは「テストで高得点をとること」や「受験で志望校に合格すること」です。
しかし、ゲームに比べてゴールがわかりにくかったり、面白みに欠けていたりするために勉強に意識が向かないことも多い。
そのために、ゴールの設定には「魅力的なストーリー」を付け加えるとよいでしょう。
- 将来は事故を起こさない自動車を設計したい。そのために勉強してテストで高得点を取る
- 病気で苦しむ人を一人でも助けたい。そのために受験で医学部に合格するために、テストで高得点を取る
こういった感じで、ゴールに対して自分なりの「魅力的なストーリー」を付け加えると、なんだか勉強したいと思えるようになるのではないでしょうか。
ゴールに到達するための明確なルールをつくる
目標達成のためのルールも学校の勉強にとって大切です。
「テストで高得点を取る」というゴールに対して、「失敗は恥」のような考え方が学校教育に浸透してしまっていては、学習に対する意欲は低下してしまいます。
むしろ、「失敗してもOK。失敗から原因を分析して、もう一度チャレンジできる」環境を学習環境に設定できるといいですね。
そのあたりを上手に教育に取り入れているのが、最近話題の「麹町中学校」。
定期テストを廃止し、各科目の単元テストを細かく実施。一度のテストで満足いく点数がとれない場合、もう一度再テストを受験できる仕組みを取り入れているといいます。
だから、一度失敗したとしても、あきらめる必要はありません。生徒たちは原因を考え、もう一度学習しなおして、2回目のテストで高得点を取るゴールを再設定する。
そして、努力することで1回目のテストより点数が上がれば、自分にも自信がつきます。
「やればできるじゃん、自分!」
これが本来の勉強の醍醐味だと思うのです。
生徒の学習に対してフィードバックする
学校の勉強は、生徒の学習に対してフィードバックが弱いですね。
- テストは定期テストで与えられたものをこなすだけ
- テストの成績を教師から一方的に押し付けられる
- テスト結果から次の学習に活かす指導がされていない
この辺りを改善するために、テストを「現時点での自分の弱点を知るツール」として活用するための「道具」としてとらえなおすことが必要だと思います。
勉強するかしないかは、生徒の自由にする
最後に「勉強するかしないかは、生徒の自由とする」ということ。
熱中できるゲームの要素として、その人自身の自主性に任されているという点は見逃せません。
親や教師の立場から、子どもに「勉強しなさい」という一方的な価値観を与え続けていては、自主性をはぐくむことはできません。
それよりも、「勉強するとこんないいことがある」ということを、「言葉」ではなく「行動」や「姿勢」で示すこと。
そして、子どもが一つの夢や目標を持ったなら、そのための具体的な目標を「勉強すること」に置き換えて考えさせる。
先日、あるお母さんが、『子どもが昆虫好きで昆虫採集ばかりしていて勉強しない』と嘆いていました。でも、それってすごく素敵なことだと思いました。聞けばその子の夢は、昆虫博士になること。昆虫博士になるには、まずその道の研究者にならないといけない。そのためには『学校の勉強をして、自分が望む環境のある大学へ行けるようにしようよ』と言ってあげればいい。勉強を目的にするのではなく、昆虫博士という夢までレールを引いてあげる。そうすれば、その子にとって魅力的なストーリーができて、勉強に前向きになるのではないでしょうか。ストーリーを組み立ててあげることが大事だと思います (引用:受験勉強という「クソゲー」を最短攻略する方法)
こうして、目標達成のために「勉強が必要だ」と考えるようになると、子どもは自分から勉強するようになります。
ポイントは「勉強するかは、生徒の自主性に任せる」こと。今回も多くのことをこの記事から学べました。ぜひ参考にしてみてください。