「全国学力調査」で点数を取らせようと躍起になる教育現場の本末転倒ぶりに、開いた口がふさがらない
ここが変!学校教育!!
全国学力テストに関する、内田先生の記事なのですが、
本来の「全国学力調査」の実施目的は、学校の授業が機能しているか、全国の教育施策の成果を図るためのもの。
しかし、現状「子どもに必死になってテストで点数を取らせよう」と教育現場は躍起になっている実態が浮かび上がってきました。
「先生、今日は練習ですか? 本番ですか?」――。 全国学力テストの都道府県順位で例年上位に位置しているX県で、今年の4月に小学生が先生に発したひと言である。 X県では全国上位を維持するために、過去問を解くなどの事前対策に余念がないという。
「全国上位を維持するために、事前対策に余念がない」…
「全国学力調査」の目的から完全に逸脱してしまう教育がなされているようです。
そして、記事の中で特に注目してほしいのが、とある県の学校の学力調査対策の実施状況を紹介している部分。
目を疑ったのが、学力調査の直前になると、1週間の授業コマのうち半分以上が、この学力調査に向けての対策に充てられていたということ。つまり、過去問や対策問題を解くばかりの授業が展開されているのです。
しかもこれが、小学校で行われているのですよ。
そのようなわけで、その小学校の児童が先のような「今日は練習ですか?本番ですか?」という言葉を投げかけるわけです。
これでは、本末転倒なのではないでしょうか。
またB小学校では、授業にくわえて、朝・昼・夕方(放課後)の短い時間や家庭での宿題を活用して、事前対策を徹底している。前の週から前日までの計80コマのうち42コマ(52.5%)が埋まっている。
少しでも学級の平均点を上げるために、直前に練習問題をくり返す。小学校は学級担任制(中学校は教科担任制)であるため、一日の時間割を担任が比較的自由に動かすことができる。事前対策に力を入れようと思えば、こうして一週間が練習問題で埋め尽くされうる。
(中略)
もはやこうした事態は、健康診断の直前に飲酒をやめるのと同じである。ただ健康診断の結果をよくするためだけに、飲酒をひかえる。これでよい結果を得たところで、いったい何の意味があるというのだろうか。
いやぁ、おかしな現状ですね。学校教育。
子どもたちのために教育を施すのではなく、学校の評判や学力の数値を上げる、あるいは自治体としての存在価値を高めるといった、大人の勝手な都合で現場が動いてしまっている。
子どもは完全に被害者ですよ。学力調査を受けても、個人の成績が生徒の手に渡ることもなく、学校がただ生徒の成績を渡されるだけ。
完全に、終わってます。