数列の極限① 高校では語られない「ホントの定義」
こんにちは。masaです。
今回の記事から、数学に関する、よくある疑問や話題について取り上げていきたいと思います。
久しぶりに論文作成ツールである「LaTeX」と呼ばれるエディターを開いて、思い出しながら記述していますので、最初はそれほど内容が濃くないかもしれませんが、どうか気長によろしくお願いいたします。
高校数学の立ち位置
さて、高校数学は数学ⅠA~数学ⅡBまで、定理や公式は教科書上では結構なところまで厳密に説明されているものですが、数学Ⅲとなると、急に「直感に頼らざるを得ない」場面が出てきたりします。
ここでつまづいたり、疑問をもっても解決されない「モヤモヤ」をもつ優秀な高校生もいたりするものです。
最終的に直感で対処できれば、高校数学や大学受験は問題ないのですが、どうせなら、もう少し上の目線から高校数学を眺めてみようよ、と考えたのです。
今回のテーマ「数列の極限」
高校数学の「数列の極限」は、教科書で以下のように記されています。
この「限りなく近づく」という表現が、なんだかかなり「あいまい」です。
しかし、極限を厳密に定義しようと思うと、結構ハードです。
数列の極限 ホントの定義
数列の極限のホントの定義が、こちら。
と言っても、なんだかよくわかりませんね。
大学の基礎解析で学ぶ「ε-N(イプシロン・エヌ)論法」というものです。厳密な数列の極限の定義なのですが、ここで挫折を味わう人が非常に多い。
筆者も、はじめ苦戦しました。なので大丈夫。安心してください。
ε-N論法をイメージで
すいません、TeXで文字おこしはかなり大変で、適宜手抜きの画像にしたいと思いますが、イメージは図のようになります。
要は、「どんなに小さな正の数を決めたとしても、ある番号以上のところで、数列は一定範囲内にすべて収まるよ」ということを式化したものです。
この定義でしっかり極限をとらえることができれば、数学Ⅲの極限の公式が「ふんわり理解」から「納得理解」になります。
ということで、今日はここまで。やはり、数式を文字にして、ブログにするのはかなり手間がかかり、難しい。YouTubeで数学系の動画を上げる方が多いですが、映像の方が数学は伝わりやすいですね。
それは今後の課題として、定期的に数学の疑問シリーズをブログにまとめていけたらと思います。
次回は、この定義を用いて、教科書の公式の証明にチャレンジしてみようと思います。